PiDAC4497ネットワークプレーヤーの製作(その2)

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この内部写真の右上に見える基板がPiDAC4497です。ここは三階建てとなっていて、中段がAK4137搭載のラズパイ用サンプルレートコンバータPiSRC4137、下段にRaspberry Pi 3が入っています。Raspberry Piの電源は本来5V一本ですが、内部で3.3V、1.8V、1.2Vへと降圧し、5Vと合わせて4種類が使われています。
降圧電源は小型のスイッチングレギュレータで生成されており、これを取り払って外部から給電すると音質向上が図れるとのことで、3.3Vと1.8Vを外部から供給するようにしました。実は1.2Vにも挑戦したのですが、失敗してRaspberry Piを壊してしまい、1.2Vを除く形で作り直しました。(1回失敗すると5k¥の損失となるのでダメージが大きいです)

 

ラズパイ含むロジック用5V電源はたかじんさんのDC-ARROWです。Non-NFB型の安定化電源で音が良いことで定評があります。上記3.3Vと1.8Vはこの5Vから分岐して秋月のTPS7A4700電源基板で生成しています。
DACのアナログ5Vとオペアンプ±15VはLED電源としました。

 

以上が全体の構成ですが、もう一つ工夫した点があります。
Raspberry Pi用のソフトウェアはmicroSDカードにインストールしますが、3段構成の上段にあるPiDAC4497の基板サイズが大きいため、奥まった位置にあるRaspberry PimicroSDカードスロットへのアクセスが大変でした。
Raspberry PiのプレーヤーソフトはVolumio以外にも色々あり、試してみようとするとそのたびにカードの抜き差しが必要で、これが結構難しく何回もやるうちに最後は指がつりそうになりました。
で、何か良いものがないか探してみた結果、「SD-microSD変換エクステンションケーブル」なるものを見つけて買ってきました。グリコのおまけ箱のような薄手のボール紙で何の表示もない白箱に入っており、見るからに怪しげな感じで買うのに躊躇しましたが、取り合えず問題なく使えています。写真の通りSDカードスロットを前面パネルに取り付けたので、ケースの上蓋を開けずにカードの交換ができるようになりました。また、「変換」ケーブルなので、microSDだけでなくSDカードも使えてGoodです。

 

このネットワークプレーヤーの音ですが、大変気に入りました。
普段は「symphonic-mpd」で聞いていますが、AK4497の音なのでしょうか音場が広く、前にグイグイ出てくる感じは聴いていて引き込まれます。

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最初はケースに入れず、三階建て基板にACアダプタを繋いで聴いていたのですが、この状態でも良い音がしていました。

1か月程して「これはケースに入れるべきだ」と思い直し、作ってみた結果、音も断然良くなりました。改めて電源の重要さを認識しました。
それと、やっぱりモノ作りは楽しいです。

AK4497の音が気に入ったので、いつか2ケ使いの本格的なDACを作りたいと思います。